
なぜ誰も即答で見積もらないのか
「客が注文するアプリ」という同じ一文が、2 週間の案件も 6 か月の案件も覆ってしまい、どちらなのかはその文が語っていない条件で決まるからだ。それらが固まる前の見積もりは、値段の服を着た当て推量にすぎない。
その 4 つ
誰の同意が要るか。 決める創業者が 1 人なら速い。製品像の異なる関係者が 3 人いれば、どの機能の実装よりも手戻りのほうが高くつき、しかもその手戻りは遅れてやってくる。
何に接続するか。 自己完結したアプリは見通せる。会計システム、決済ゲートウェイ、あるいは 2011 年に作られて API の文書がない倉庫システムと話す必要が出た瞬間、見積もりの幅は広がる。統合が難しいからではなく、誰かが試すまで中に何があるか誰も知らないからだ。
誰がログインするか。 利用者が 1 種類なら画面も 1 式。管理者を足し、取引先を足し、承認者を足せば、画面も権限ルールも、その間で起こりうる不具合も掛け算で増える。
金銭や個人データを扱うか。 どちらも機能ではない要件を連れてくる。監査証跡、誰が何を見てよいか、記録が誤っていたときどうするか。機能一覧にはまず載らず、省略もできない。
あまり動かさないもの
画面数、フレームワークの選択、Web アプリかモバイルアプリか。最初に聞かれるのはこのあたりだが、上の 4 つに比べればほぼノイズだ。
本当の数字にたどり着く
値段をつける前に範囲を決める。短い有償のディスカバリーを行い、範囲と期間を持ち帰り、そのうえで初めて金額を出す。不確実性を先に取り除いてあるから、その金額は保つ。課題をお聞かせください。何を知る必要があるかをお伝えします。
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